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【NL/ROKKOイベント情報】農学者・保田茂先生と須磨寺・小池陽人さんと「共存共貧 Altruism, Limits and Happiness」を森の中で考える会。

8月末より始まった六甲山上で開催されている神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond。
NL/ROKKO project(アーティストチーム)として本年度も参加しています。作品テーマは「共存共貧 altruism, limits and happiness」。六甲山の森の中では日々、植物が生活しています。六甲山上において森の植物たちは人間や建物を遥かに超えるスケールで活動しています。昨年度は「Beyond Human」というテーマで、森の中に存在する人間以外の生命体の相関関係について探求する作品でした。本年度は少し角度を変え、植物同士がどのように相関関係を持っているのかを探求する場としています。今年の作品はROKKONOMADの入り口付近に設置されていますので、本トークイベント開催時に見て頂くことができます。
保田茂先生との1回目のお話し会(9月28日)
まず今回のタイトルのヒントとなった「共存共貧」という言葉。神戸大学名誉教授であり農学者である保田茂先生から聞いた言葉でした。植物は「共存共貧」という性質を持っている。共に貧しくあることにより、共生することができるというもの。一本の木が独占的に光を吸収しているというのではなく、木と木が共に譲り合いながら光に向かって一緒に成長している。森の中でそんな緑陰をご覧になったこともあるでしょう。このように互いに譲り合う性質を植物は持っています。このことは私たちのこれからの社会を考える上で、とても重要なヒントであるように思います。9/28のイベントでは保田先生にもう少し詳しくそうした話を聞き、植物の「共存共貧」の世界を探る機会にしたいと思います。
保田茂
神戸大学名誉教授、兵庫農漁村社会研究所代表。1973年、兵庫県有機農業研究会を設立。事務局長として有機農業の普及につとめる。1974年より「食品公害を追放し安全な食べ物を求める会」を組織し、安全な食べ物を求める消費者運動を推進。日本有機農業学会会長、日本有機農業研究会副理事長を歴任。農業経営・地域活性化分野で活動、農業経営学に有機農業という新しい分野を切り開き、理論と実践を統合。最近では食育に取り組んでいる。

日時:9月28日(日)11時から13時すぎ、ランチ付き
プログラム:11時より12時すぎまで保田先生の講話。12時すぎより、羽釜で炊いたご飯と味噌汁を頂き(天気が問題なければ屋外にて)、13時すぎまで団欒の時間を持ちたいと思います。
料金:2000円(ランチ込)
定員;20名程度

小池陽人さんとの2回目のお話し会(11月2日)
「共存共貧」という言葉の後についている altruism, limits and happiness という言葉。日本語訳すると「利他主義、限界、そして幸福」となります。植物界における「共存共貧」を考える時、利他という言葉に行きあたりました。仏教においてよく使われる言葉、須磨寺の小池陽人さんのお話しの中で「森は利他的である」というコメントを目にし、同じく六甲山の森の中に来て頂き、「森の利他」についてお話を聞く機会を持ちたいと思います。
小池 陽人(こいけ ようにん)
大本山須磨寺 寺務長、昭和61年生まれ 東京都八王子市出身、奈良県立大学地域創造学部地域経済学科卒業、総本山醍醐寺伝法学院、清荒神清澄寺にて修行、四国88ヶ所歩き遍路成満、YouTubeチャンネル「須磨寺小池陽人の随想録」で法話を配信、著書に「しんどい心の処方箋」(柏書房)、「自律神経が整う般若心経なぞり書き練習帖」(扶桑社)「10人のお坊さんにきいてみた」(共著、講談社)

日時:11月2日(日)11時から13時すぎ、ランチ付き
プログラム:11時より12時すぎまで小池さんの講話。12時すぎより、羽釜で炊いたご飯と味噌汁を頂き(天気が問題なければ屋外にて)、13時すぎまで団欒の時間を持ちたいと思います。
料金:2000円(ランチ込)
定員;20名程度
聞き手 小泉寛明(株式会社緑青舎 取締役)、LOK JANSEN(アートディレクター)
主催:NL/ROKKO project, ROKKONOMAD、協力:神戸六甲ミーツ・アート2025 beyond